C3のむし歯を治療する際に行う、歯の根っこ部分の治療『根管治療』について、もう少し詳しくお話ししましょう。
歯の内部にある神経や血管などが入っている管を『歯髄(しずい)』と呼びます。この歯髄が入っている管の『根管』を消毒し、むし歯菌を取り除いてから薬剤を詰める治療が根管治療です。根管治療はむし歯のほか、歯髄の炎症が起きたとき、歯の亀裂、外傷をうけた際にも必要な治療で、『抜歯を防ぐための治療』であるとお考えいただければよいと思います。根管治療は数回に渡ってご来院いただき、入念に内部を消毒します。細菌が含まれた患者さまの唾液が入ってしまうだけでも治療が台無しになってしまうため、ラバーダム・バキュームで唾液を吸引しながら慎重に治療を行います。根管は細く、複雑な構造をしているため1回の治療で終わることはありません。平均して5~6回の通院が必要です。
このように根気が必要な治療ですが、精度の高い根管治療を行うことがむし歯の再発、抜歯の回避につながることは言うまでもありません。途中でやめることなく、根気よく通っていただきたいと考えています。